デイパックで楽を覚えたのか、全体の着こなしも学生時代(物理学科時代)のノリに一気に戻る。
今でも精神科の外来はやっているんだが、そこさえ避ければ、まあ許されるだろう。
結局、こうなった。
溢れ出る理系ちゃん感(笑)。
アイキャッチも少しばかり説明。
右上は、
1万円で先輩から譲ってもらったスズキセルボ(バイク並みの2ストエンジン)にまたがるただのバカ学生。
その下にある変なグラフは、
STM(Scanning Tunneling Microscopy )に関する卒論の一部。プローブと試料をナノメータレベルまで近づけて電流-電圧特性を計測すると、高電位差ゆえそのどちらかあるいは両方が形状が変化するはずだが、このとき計測を続けていれば、その瞬間が検出できるんじゃね?というアイディアを述べている。
私ごときがいうのはあれだが、物理系のアイディアというのは言われれば気がつくというシンプルな感じなものが多いように思う。なんだけど、手がかりがはっきりしないまま推論を進めなければならないので、そこに至るまでが難しい。ある程度の素養とセンスを持った人が訓練して初めて身がつく感じ?
逆に若い頃に暗記中心の訓練してるとこの能力はスポイルされるんじゃないかと思う。
右下は、
精神科でECT(ElectroConvulsive Therapy 電気けいれん療法)やっていたとき、「そういや3次元的な生体の電気特性ってあんまり測られてないね」と東京都から予算もらって作成した実験器具。
(実験)物理系の人が大方の生物系の人を内心バカにしているのは、ここらへんに起因していると思う。未知の現象を計測したければ、装置もある程度工夫するしかないと思うのだが、生物系の人はなぜか特定用途向きの変なキット買ってくるから。
あのー、それだと測れるものしか測れないんじゃない?
また、研究室を離れると変な方向に行くのが意味わからない。理論的アプローチやバイオインフォマティクス的なアプローチ取れば、紙と鉛筆とパソコンでそれっぽいことはできると思う。
間にあるのは、
これとは別に理論的にシミュレーションした結果。一昔前の ECT というと、「ボタン押すだけ」の治療法だった。が、当たり前だが骨組織と脳脊髄液では電気的な物性が違うし、青年と高齢者ではそれらの頭部内分布が異なってくる。それをなんで同様に「ボタン押すだけ」の単一の方法論にするのか意味がわからなかった。つか、内心「こいつらは思考力がないのか?バカなのか?」と思っていた。
おかげさまで最適条件の一つくらいは見つけたように思うが、何かを発見したかったら、(周囲から変な目で見られようとも)適切な準備しとかないと見つけられないと思う。
そして、こういった気持ちの持ちようは、日本の公教育ではなかなか学べないことの一つなんではと思う。
アウター:HorliX コーチジャケット
パーカー:HorliX フロントジップフーディ
ジーンズ:amazon で適当に買ったやつ
猪股弘明
医師(精神科):精神保健指定医
理学士(物理)