思うところあって、『OpenDolphin で学ぶ電子カルテ』という記事を note で公開。
思うところあって、『OpenDolphin で学ぶ電子カルテ』という記事を note で公開。
かなり以前に OpenOcean という OpenDolphin 2.7 系完全互換のアプリを配布・公開していたことがあった。
その際に小林慎治という人が(面識いっさいなし)「OpenOcean は GPL 違反」ということを主張していた。
所属組織から注意を受けてその主張を引っ込めたと思っていたのだが、一時的なものだったらしく、いまだに主張しているらしい。
えーと、手短にいうと、当時の著作権管理をしていた LSC から、許可もらってやってますのであり得ないですね。
あり得ないというか、第三者がそこら辺の事情を知りようがないと思うんですが?
商用開発元は、遅くとも 2018 年以降は GPL 云々の適用をやめていて、MIA・SOSO などにも同様のアナウンスしています。
両者ともソースコードの公開とかフォーク元の著作権表記とか厳密に守ってないでしょ。
私らなんか、かなり GPL を意識して可能な限りその精神を尊重してたんですけどね。
(続くかも)
この air-h-128k-il というアカウント、以前は
理工系院中退。メーカー勤務などを経て現在はフリーのエンジニア。 地味に医療+ITが盛りあがってきたような。でも、本来の専門は実計測なんだな、これが。
のようなプロフィールくっつけてましたが、中の人があまりに活用しないので、今後しばらくは、複数人で共同運用します。はい。
以前に VTK のことを取り上げた。
これまで、VTK は MacOS 向けの画像ライブラリに OpenGL を用いていたが、ご存じの通り、将来的には OpenGL は廃止になる。VTK は各 OS 向けに window を提供しているが、MacOS で使う vtkCocoaRenderWindow は、クラスの継承関係としては以下のようになっている。
vtkObjectBase
↑
vtkObject
↑
vtkWindow
↑
vtkRenderWindow
↑
vtkOpenGLRenderWindow
↑
vtkCocoaRenderWindow
このうち vtkOpenGLRenderWindow が OpenGL に依存しているのため、これを継承している vtkCocoaRenderWindow は OpenGL が廃止になったら、使えなくなってしまう。
当然、VTK は、こういった構成も含めて、再検討しなければならない。
順当にいくなら、アップル公式推奨の Matal を使うことになるのだろうが、Metal は windows や linux 上では動かず、マルチプラットフォームが売りの VTK の基本設計と甚だ相性がよろしくない。
どうするか気になっていたのだが、結局、Vulkan を採用するようだ。
GitLab のリポジトリには、(完全ではないが)ある程度のコードが既に上がっている。
開発者からのメッセージも読むことができる。
ただ、ここのところ更新は滞っており、どうなることやら。
VTK といいうのは Visualization Tool Kit の頭文字の略で、容易に想像がつくようにデータの可視化ツールだ。
技術的には標準的な C++ で書かれており(一部、OS 依存の部分はもちろんあるが)、cmake というツールを使って各々の OS 向けにライブラリとしてビルドする。
医療系のソフトだと、まず OsiriX に3D構築のツールとして組み込まれて知名度が高まった。(だから、当然、Horos や HorliX にも使われている)
今でもアクティブに開発は続けられているが、新しい MacOS 向けの修正(M1 や Metal 対応)がやや遅れている。
VTK がどんなものかは見てもらった方がわかりやすいでしょう。
これは、サンプルコードを cmake のみで Mac アプリまで作成した例。
では、こちらはどうでしょう。
表示されている内容は最初のものといっしょですが、動作のさせ方が違いますね。いったん、空の window が表示され、メニューからこの画像を呼び出しています。
これは、VTK のライブラリを MacOS のアプリに組み込んで使っているのでこうなっています。
実際のソフトは特定の OS 上で動き、UI などのパーツはその OS が提供するものを用いるので、実務的には後者の使い方が多くなります。