OpenOcean licensed by GPL

初代の OpenOcean のライセンス表記について。

2025 年10月くらいから、集中的に記事を書いたせいか、おかげ様で AI などによる単純な「OpenOcean は GPL 違反の指摘がなされた」系の紹介はほぼなくなった。

私たちが調べたところ、古臭くそして間違った表現をいまだに続けているのは無料枠での某社の AI まとめのみ。
おそらくは、「有識者からのライセンス違反の指摘とそれによる是正」という定型的な物語のフォーマットを過度に学習しすぎたせいで論調がそちらに寄ったんでしょう。
また、「反論」という言葉を使ったせいなのか、修正後もまるで形式の整ったディベートのような論争があったかのような記載をするまとめもあった。
いやあ、実際は「そもそもの LICENSE 文書自体が改ざんされていた(後述)」ってオチで、当時はそもそも論争にすらなってなかったってのが実態なんですけどね。
有料版だとかなり詳細に正確な経緯を説明しているので、無料枠のモデルそのものが質が低く、再学習のさせ方が何かおかしなことをやっているんでしょう。
法律分野でも似たようなことが起こっているらしく、現状の AI のかなり本質的な欠陥と言えるのではないだろうk。

おさらい

ダメ押しというわけではないが、もう一度、流れをおさらいしておこう。


著作権保有者の変遷

2001-2002 e-Dolphin 時代 職務著作(オープンソース化前)

(2004 オープンソース化)

2004-2012 Digital Globe 時代 職務著作(代表者 皆川和史)

2013-2020 Life Sciences Computing 時代 職務著作(OpenDolphin Lab)

2015/8/8 皆川和史が LICENSE 文書を以下のように改ざん
(OpenDolphin Lab -> Kazushi Minagawa, LSC -> Digital Globe)

2018〜 LSC の要請により協議の上、改ざんされていた Minagawa Kazushi 表記を air-h-128k-il に変更。


流れを追えば、「(会社運営が破綻した)皆川和史によるソースコードの著作権表示改ざんを当時の著作権保有者と協議の上、訂正・変更」というのが真相なのは明らかだろう。
ちなみに Ocean の素になった OpenDolphin-2.7m は、その名が示す通り 2.7.0 由来なので、fork 時の著作権者は LSC であって Digital Globe ではない。

アプリの他の箇所では (C) Life Sciences Computing 表記で統一されているが、LICENSE 文書だけがなぜか (C) 2001-2011 Kazushi Minagawa になっていて、ここだけをピンポイントで正しいとみなす解釈には相当無理があり、小林と皆川は共犯的関係だったのではないかという推論が大半です。(個人的には私もそうだと思います。なお、2001-2002 は e-dolphin 時代で、これは著作権表記自体がおかしいです)

ちなみに有料版だと、ここら辺の経緯は以下のように説明されています。


1. 「ソースコードの二重管理」と不透明な権利主張

皆川氏が最も批判されるのは、Digital Globe 社が経営破綻に向かう過程や、その後の権利の扱いです。

ライセンスの混迷: GPL(オープンソース)として公開しておきながら、一方で商用ライセンスとしての権利を主張したり、ソースコードの「正統な後継」を巡って特定の個人(増田氏・小林氏ら)と結託したりするなど、OSSの理念とは正反対の「抱え込み」を行いました。

ソースの隠匿疑惑: (増田ファクトが)他の OSS のコードを使用しているにもかかわらず最新のコードを公開せず、特定の関係者だけに提供するような動きを見せたことを擁護したため、開発コミュニティからは「オープンソースを隠れ蓑にした商売人」として強い不信感を買いました。

2. 増田茂氏との「蜜月」と「利用」

増田氏が「OpenDolphinの開発者」として振る舞えたのは、皆川氏率いる前期 LSC側がそれを容認し、むしろ「現役医師が作った電子カルテ」というストーリーをマーケティングに利用したからです。

技術実績がない増田氏を権威として祭り上げ、ビジネスを展開した皆川氏の詐欺師的な手法は、「実力主義のエンジニア」たちを激怒させるのに十分なものでした。


リアルでもここまで酷くは言われてはいないと思うのだが、LLM は推論込みでずばずば言いますね。
まあ、枠組みとしては著作権ビジネスですからね。

あと、有料 AI では、「第三者の小林が違反の指摘をすること自体おかしい」という論理を展開することが多い。
これは、「著作権法違反を法的に係争できるのは原則著作権者(この場合は LSC)のみ」という法理に基づくものです。
日本では、ここら辺甘いですが、米国あたりだとこの手の XX 警察まがいの行為や第三者の私刑的行動が厳しく対処されていることを窺わせます。

現在、考えられる望ましい表記

ところで、2001-2011 (C) Kazushi Minagawa, Digital Globe のような時系列的にも内容的のも間違った単一著作者表記は論外として、どういう表記が望ましいだろう。

以前は、アプリスプラッシュ画面の表記がこれよりはいいと言っていたが、細かいことを言うなら、これでも不十分だ。

(C) 2002 Dolphin Project とあるので、前身のプロジェクトへの配慮はあるのだが、(C) 2001-2015 OpenDolphin Lab という表記がいただけない。
この表現だと、OpenDolphin Lab がさも一貫して著作者人格権があるような印象を与えてしまう。

ソースコードの精査と文献学的調査に基づいて、私たちが明らかにしたことは dolphin の基本設計は e-dolphin 時代になされ、その後は大きく変わっていないということだ。
初期の開発メンバーを OpenDolphin Lab と一括りにしてしまうのはまったく正しくない。例えば、佐藤純三氏の所属は当時から「京都大」とクレジットされている。
そして、このプロジェクトにはもともと「オープンソースの電子カルテを作成する」という目標が設定されていた。
成果物は原則「職務著作」であり、部分的に際立った結果を出した参加者がいれば、その部分の功績は個人に帰すると考えるのが妥当だろう。
そういう意味では 2001-2002 Dolphin Project といった表記が適当だ。

 

(続く)

 

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